沈没から107年、英探検隊の船を南極沖で発見
アイルランド系英国人のシャクルトンは長きにわたって南極に魅了され、計4回の探検を実施した。
エンデュアランス号は14年に英国を出港。翌年、南極大陸のマクマード海峡に到達した。
しかし現地の過酷な自然環境の中、同船はウェッデル海で分厚い氷に進路を阻まれた。シャクルトンを含む28人の隊員は船を捨て、海氷上にキャンプを張った。
その後探検隊は無人島のエレファント島までたどり着く。ここでシャクルトンを含む数人が志願して、救命艇でサウスジョージア島を目指し出発。上陸後に島を徒歩で横断した後、ノルウェー人の運営する捕鯨基地にたどり着いた。エレファント島に残っていた隊員も救出し、数カ月後には探検隊の全員が生還を果たした。
探検自体は失敗に終わったものの、1人の死者も出さなかったこの遠征は、隊員の粘り強さとシャクルトンの見事なリーダーシップが可能にした偉業とみなされた。
その後、22年にも南極探検隊を率いたシャクルトンだったが、サウスジョージア島で死去し、現地に埋葬された。47歳だった。