ISSに到着のロシア人クルー、「ウクライナ色」のスーツが憶測呼ぶ
ワシントン(CNN) ロシアの宇宙船ソユーズで18日に国際宇宙ステーション(ISS)に到着したロシア人飛行士3人が、ウクライナの国旗と同じ鮮やかな黄色と青のフライトスーツを着ていたことをめぐり、ウクライナへの連帯を示すためではないかとの憶測が飛び交った。
ロシアのウクライナ侵攻を厳しく批判しているNASAの元飛行士、スコット・ケリー氏も、ロシア人クルーが「ウクライナの黄色」を着て到着したとツイートした。
これに対してロシアの宇宙機関「ロスコスモス」の責任者は、メディアが憶測を報じた記事を通信アプリ「テレグラム」に投稿し、「悪党の卑怯(ひきょう)者とアングロサクソンの支援者は、ロシアに対する情報戦でほかに何を思い付いたらいいか分からないようだ」と批判した。
別のロスコスモス当局者は、黄色と青は3人の飛行士が卒業したバウマン記念モスクワ国立工科大学のスクールカラーだと説明。「デザインは現在の出来事よりずっと前にまとめられた」と書き込んだ。
ソユーズに搭乗したことのある米航空宇宙局(NASA)の飛行士がCNNとのインタビューで語ったところによると、クルーは搭乗の数カ月前にスーツのメーカーと打ち合わせするのが一般的で、そろいのスーツと個別のスーツの2着が与えられるという。
別のNASA元飛行士は、直前にスーツを作るのはかなり難しいが不可能ではないとの見方を示した。
ソユーズ船長のオレグ・アルテミエフ飛行士はISS到着後、地上との質疑応答で黄色のスーツについて聞かれ、冗談めかした口調で「黄色の材料がたくさんあったので、使う必要があった」と答えた。