17歳のアフリカライオン死ぬ 米スミソニアン動物園
(CNN) 米首都ワシントンのスミソニアン国立動物園は、同動物園で飼育しているアフリカライオンの群れの長だったオスの「ルーク」が死んだと発表した。17歳だった。
動物園の発表によると、ルークは数年前から健康状態が悪化し、今月19日に安楽死させた。
「ルークは真に、大型ネコ類展示舎の『王者』だった」。同動物園はルークをそうしのんでいる。「つがいのナバとシェラには優しく、13頭の子どもすべてを守る非常に辛抱強い父親だった」
「自分の種の生き残りに貢献した子どもたちの中だけでなく、その群れの長としての姿を見てアフリカライオンについての知識と理解を深めることができた何百万もの入場者の中にも、永遠に続くレガシーを残した」
ルークは2016年から右前脚の具合が悪くなり、CTスキャン検査で脊椎(せきつい)に病変が見つかったが、合併症のリスクを考えて手術は行わず、薬物の投与やレーザー治療、はり治療などを受けていた。
10月に入って体重の減少が認められ、19日の検査では肝臓全体に嚢胞(のうほう)が広がり、脊柱の病変も進行していることが判明。「ルークの全体的な生命の質が悪化していると判断し、安楽死させることを決めた」と動物園は説明している。
ルークは南アフリカの民間保護区で05年に生まれ、06年にワシントンに到着した。その時点でこの遺伝子をもつライオンが米国内の動物園にいなかったことから、特に貴重な存在とされた。