南極「終末の氷河」、棚氷の下部に予想外の形状発見 早い融解ペース

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スウェイツ氷河の表面に走った亀裂=2020年撮影/Dr. Britney Schmidt/ITGC

スウェイツ氷河の表面に走った亀裂=2020年撮影/Dr. Britney Schmidt/ITGC

アクセスしにくい南極沿岸部の変化について理解を深めるため、「国際スウェイツ氷河共同研究」に参加する米英の研究チームは2019年後半、南極に向かった。

研究チームは熱水ドリルを使い、氷に深さ600メートル近い穴を掘削。そして5日間にわたり、様々な計器を穴に降ろして氷河の測定データを取得した。

こうした計器のひとつが「アイスフィン」と呼ばれる魚雷型ロボットで、以前はほぼ調査不可能だった部分にアクセスできるようになった。遠隔操作式のアイスフィンは画像撮影を行ったり、水温や塩分濃度、海流に関する情報を記録したりする役割を担った。

スウェイツ氷河上に設置された調査のための掘削拠点/Peter Davis/British Antarctic Survey/ITGC
スウェイツ氷河上に設置された調査のための掘削拠点/Peter Davis/British Antarctic Survey/ITGC

論文の一つの筆頭著者を務めた米コーネル大のブリトニー・シュミット准教授はアイスフィンについて、「非常にダイナミックな場所まで泳いでいき、海底から氷河に至るあらゆる部分のデータを取得」できたと説明する。

英国南極観測局に所属する海洋学者で、もう一方の論文の筆頭著者を務めたピーター・デイビス氏はCNNに対し、調査結果から「非常に微妙で複雑な状況」が明らかになったとの見方を示した。

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