南極「終末の氷河」、棚氷の下部に予想外の形状発見 早い融解ペース

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海氷の下でデータを収集する魚雷型ロボット「アイスフィン」/Rob Robbins/ITGC

海氷の下でデータを収集する魚雷型ロボット「アイスフィン」/Rob Robbins/ITGC

調査の結果、南極は後退してはいるものの、棚氷の平らな部分の下では予想よりも融解ペースが遅いことが判明。融解ペースは年平均2~5.4メートルと、従来のモデルの予想よりも少なかった。

しかし、水面下の氷河の地形は予想よりもはるかに複雑で、階段状の段々構造や裂け目が至る所にあり、大きな亀裂が棚氷を貫いていた。

こうした部分では融解速度が特に早いことが判明。暖かく塩分濃度の高い水が亀裂や裂け目を通じて入り込み、亀裂や裂け目を広げ、氷河の不安定さを助長していた。

様々な機器が搭載された「アイスフィン」の先端部/Britney Schmidt/Justin D. Lawrence/ITGC
様々な機器が搭載された「アイスフィン」の先端部/Britney Schmidt/Justin D. Lawrence/ITGC

「氷河は下からだけではなく、中からも融解している」(シュミット氏)

論文の著者らは、裂け目や段々構造の傾斜部の融解が「棚氷崩壊の主な引き金になる可能性がある」と指摘している。

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