地球最深部、直径約640キロの「鉄の核」が存在か 新研究
研究者は振動の波を検知する装置を使い、最深部の内核に他とは異なる「異方性」が存在することを突き止めた。異方性とは物質に備わる性質で、物質に接近する角度によって異なる特徴を示す。薪(まき)割りで木目に沿って割った方が、木目に逆らうより割りやすいのが異方性の一例となる。
研究者は様々な方向の地震波が核を通過する速度に着目し、最深部の内核における速度の変化はその上の層とは違っていることを発見した。
新たな層の存在は地球の磁場の過去や将来の変化を理解するのに役立つ可能性がある。ファム氏は他の惑星の現象を解明するヒントにもなると述べ、「火星で言えば、我々はまだ(火星の磁場が)なぜ存在しなくなったのか理解していない」と語った。