白内障のオウサマペンギン3羽に「世界初」の眼内レンズ手術 シンガポール
治療の舞台裏を撮影した写真には、難しい手術の様子が映っている。ペンギンはまぶたのほかに、水中で目を守る「瞬膜」を持ち、手術中はこれも開けておく必要があった。
術後は6羽ともしばらく水には入らせず、飼育係が1日2回、目薬をさし続けた。どのペンギンも視力が向上した様子で、刺激への反応が改善し、行動が活発になった。オウサマペンギンもレンズによく順応しているという。
ジュロン・バードパークではオウムやフラミンゴ、ワシなど約3500羽の鳥類が飼育されていたが、同国の動物園やナイトサファリを1カ所に集めた高級リゾート計画に組み込まれ、移転準備のために昨年8月から休園している。
これまでも、がんにかかったサイチョウに3Dプリンターでつくった人工のくちばしを装着するなど、いくつもの野心的な治療例で注目を集めていた。
医療機器でフンボルトペンギンの眼圧を調べる様子/Mandai Wildlife Group