小惑星ベンヌからのカプセル開封、予想外の成果に驚き 米NASA

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小惑星「ベンヌ」で採取した試料を回収する科学者ら/Robert Markowitz/NASA

小惑星「ベンヌ」で採取した試料を回収する科学者ら/Robert Markowitz/NASA

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)が地球近傍小惑星「ベンヌ」で採取した試料の入ったカプセルが、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターで開封され、予想外の発見で関係者を驚かせている。

カプセルは9月26日に開封され、ふたの裏側と採集装置の底部から、黒っぽく細かい粒子状の物質が大量に見つかった。この発見はベンヌ解明のカギを握る可能性もある。

試料の入ったカプセルは同月24日、ユタ州の砂漠に着地した。7年前に打ち上げられたNASAの探査機「オシリス・レックス」の成果だった。

カプセルは到着した翌日、宇宙試料分析専用のクリーンルームがあるNASAのジョンソン宇宙センターに運ばれた。

小惑星は太陽系が形成された時の残留物で、惑星が形成されて配列ができた初期の混沌状態を解明する手がかりを秘めている。同時に、地球近傍小惑星は地球を脅かす存在でもあり、地球との衝突を回避する最善の手段を突き止める上で、構造や軌道の解明は欠かせない。

オシリス・レックスは2020年10月、試料採集装置の「TAGSAM」を使ってベンヌの地面を掘り起こし、試料を採集した。この際、採集した試料が大量だったことから、装置がコンテナに格納される前に粒子がゆっくりと宙に舞い上がっていた。

TAGSAMのヘッド部分からは、カプセルを開封した時点で大量の物質が見つかった。全てを収集するのには時間がかかる見通しで、「最高の『問題』は、物質の量があまりに多いので、収集に予想以上の時間がかかることだ」と関係者は指摘する。

試料の本体については今月11日、NASAのライブ放送で披露される。TAGSAMヘッドは専用の装置に入れて解体し、内部の試料を調査する。

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