一晩で渡り鳥1000羽以上が衝突死、同じビルに次々突っ込む 米シカゴ
この晩は、冬の到来を前に南へ渡る鳥の数が特に多かった。渡り鳥は北または西からの風を待って飛ぶ。4日にその風が吹いたため、大量の渡り鳥が一斉に飛び立った。しかしこの日は霧がかかって雲が低く立ち込めていたため、低い高度を飛んでいた鳥たちが光やビルに惑わされて衝突したと思われる。マコーミックプレイスは、ミシガン湖を飛ぶ渡り鳥が遭遇する最初のビルの一つだった。
プリンス氏によると、渡り鳥の季節も夜間の照明を消さないビルは衝突を招きやすい。透明なガラスのパネルに覆われたマコーミックプレイスは、日中でも衝突して死ぬ鳥が後を絶たないという。
死んだ鳥の多くは、初めての渡りを経験する若い個体だったと思われる。
専門家は鳥の衝突を防ぐ対策として、模様などを入れて反射率を低くした「鳥にやさしい」ガラスの採用や、夜間の消灯などを促している。