口から血を流し死んだふりをするヘビ、短時間で危機を回避 研究で判明
(CNN) 学術誌「バイオロジー・レターズ」に8日に発表された研究によると、捕食者に襲われたとき、自分の糞便(ふんべん)を塗りつけたり、口から血を流したりして、死んだふりをすることができるダイススネークは、そうでないヘビに比べて死んだふりをする時間が短く、結果的に危険な状況にさらされる時間も短くなる。
昆虫、魚類、両生類、は虫類、鳥類、ほ乳類などさまざまな動物は捕食者に対する防御メカニズムとして死んだふりをするが、それがどのような仕組みでどの程度まで機能するのかは解明されていない。
セルビアのベオグラード大学の研究者らは、じっと横たわり、捕食者に体の弱い部分をさらすことは危険であるため、ヘビの死んだふりが劇的であればあるほど、危険にさらされる時間は短くなるという仮説を立てた。
この仮説を検証するため、研究者らは捕食者の行動に似せて263匹の毒を持たないダイススネークを指でつまみ、死んだふりをする時間を計測した。
口を大きく開けて死んだふりをしたヘビもいれば、糞便で体を汚したり、口に血をにじませたりしたヘビもいた。
口から血を流した28匹のヘビは死んだふりをする時間が平均2秒短かったが、それほど大げさな行動を見せなかったものの死んだふりをしている時間が短かったヘビもいる。これはおそらく気温や性別、大きさなどの要因によると考えられる。
全体としてヘビが死んだふりをしている時間は約6~24秒だった。