仲間の命を救うため脚切断、オオアリの意外な行動確認 新研究
フランク氏は「木の中に住む生活スタイルのおかげで、地中に住むアリよりも病原菌にさらされにくいのかもしれない」と話す。
フランク氏と同僚は西アフリカのコートジボワールでマタベレアリの研究を継続する計画だったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が発生。この結果、実験室で入手可能なありふれたオオアリの研究に軸足を移した。
「傷の治療に抗菌性化合物を使えないアリがどうやって負傷した仲間を助けるのか知りたかった」とフランク氏は振り返る。
研究チームがそこで目にしたのは予想もしなかった光景、従来は人間でしか目撃されていない外科的処置だった。
赤茶色をしたフロリダオオアリは成長すると体長約1.5センチに達する種で、米南東部各地で腐った木の中に巣を作っているのが見つかる。ライバルのアリに対して巣を防衛する必要があり、負傷する場合がある。