切断された人間の手足に屠殺された馬、ワーテルローの戦場跡から大量の骨を発掘
ワーテルローの戦いの間、現地の野戦病院で行われた手足の切断手術は500件と推計される。院内では連合軍兵士とフランス軍の捕虜の計6000人近くが治療を受けていた。戦闘中の負傷のうち、65%は四肢の傷が占めたとされる。
2022年の人骨の出現と合わせ、今回の新たな発見は戦闘後の現地でいかに陰惨な光景が繰り広げられていたかを浮き彫りにする。
ポラード氏は報道向け発表で、当該の塹壕には他の戦跡に見られない複数の要素が混在しているとその特異さを強調。完全体で見つかった人骨からは、野戦病院の凄惨(せいさん)な状況下で故人に一定程度の尊厳を与えようと試みた埋葬者たちの意図が強く示唆されると指摘した。
WUのアビゲイル・ボイル最高経営責任者(CEO)は、退役軍人が古戦場の発掘に携わる取り組みについて、「常識外れに見えるかもしれないが、実際には極めて有益だ」と語る。
ボイル氏によると発掘作業はスケジュールの決まった野外活動であり、仲間と共に行動するなど、退役軍人らがかつて所属していた軍隊と共通する要素が多く含まれる。一般市民を含む広範な人々と触れあう中でも様々なことが学べるため、退役後の生活に寄与する経験が得られるという。