サメの襲撃、昨年は大きく減少 理由ははっきりせず

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襲撃の多くはカマストガリザメによるものの可能性が大きい/Dray van Beeck/Alamy Stock

襲撃の多くはカマストガリザメによるものの可能性が大きい/Dray van Beeck/Alamy Stock

(CNN) 2024年に世界各地で記録されたサメによる「理由のない襲撃」の件数は47件と前年から22件減少した。11日に発表された新たな報告書で明らかになった。47件という件数は過去10年の平均である70件も大きく下回っている。

サメによる襲撃は米国で28件と最も多く発生している。そのうちの1件はハワイのオアフ島の沖合で発生したもので、種類の分からないサメによる襲撃によって1人が死亡した。ただ、米国の件数も23年から3分の1程度減少した。

米フロリダ自然史博物館は「国際サメ襲撃ファイル」として、サメの襲撃に関する情報を収集している。集めるデータは、人間がサメとの接触を開始していない「理由のない襲撃」だけに限っている。

フロリダ州での事案は14件で、昨年は米国のどの州よりも多くの襲撃が発生した。

サメ研究プログラムのディレクター、ギャビン・ネイラー氏は「我々は、人がなぜサメにかまれることがあるのかを理解するため、サメの自然な行動パターンに関心を寄せている。動物の自然な行動を変えるきっかけや特質は科学者として排除したいものだ」と述べた。

サメによる襲撃の多くはカマストガリザメによるものの可能性が高い。カマストガリザメはフロリダ州北東部に沿って広がる繁殖地を持つ。サメによる襲撃の多くは若いサメによるもので、人間と、魚やエイ、別のサメとの区別がついていない。

国際サメ襲撃ファイルのデータの管理者、ジョー・ミゲス氏によれば、昨年サメの襲撃が減少した背景には複数の要因がある可能性がある。そうした要因には、海流の変化をはじめ、特定の水域にいる人間の人数の変化、サーフィンやシュノーケリングといった活動の人気の変化などが含まれる。

ミゲス氏によれば、長期的なデータを眺めると、変動する傾向が観察されることがある。襲撃の数が増加する年と、その後にランダムな周期に見える減少がみられる年がある。こうした自然の変動性のために、24年の減少について唯一の決定的な要因を挙げることはできないという。

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