月面着陸控えた「ブルーゴースト」、月の裏側の写真を公開

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ブルーゴーストが宇宙で初めて撮影した画像。同着陸機の上部デッキが写っている=1月15日/Firefly Aerospace
写真特集:月着陸機「ブルーゴースト」が捉えた、目を見張る写真の数々

ブルーゴーストが宇宙で初めて撮影した画像。同着陸機の上部デッキが写っている=1月15日/Firefly Aerospace

(CNN) 米テキサス州を拠点とする宇宙企業ファイアフライ・エアロスペースは25日までに、月着陸機「ブルーゴースト」が捉えた新たな映像を公開した。ブルーゴーストは今月13日に月の周回軌道に入っていた。

この新しい映像は、同着陸機が高楕円軌道から低楕円軌道(月面から約120キロ上空)に移行した後に撮影されたもので、地球からは見えない月の裏側を近接撮影している。

フライバイ(近接通過)中に撮影された、衝突クレーターが点在する岩だらけの月面の映像に加え、ブルーゴーストは月の南極地域の画像も捉えている。

ブルーゴーストは今月8日に地球の軌道を離れ、数日がかりの旅で月に到達した。米航空宇宙局(NASA)によると、地球から月までの平均距離は約38万4400キロ。現在、同着陸機は月を周回する16日間のうちの半分ほどが過ぎたところで、3月2日に月面への着陸を試みる。

ブルーゴーストには、米航空宇宙局(NASA)が進める「商業月面輸送サービス(CLPS)」の取り組みの一環として10個の科学技術装置が搭載されており、月のデータを収集して送信する。CLPSは、50年以上ぶりに宇宙飛行士を月面に着陸させることを目的としたNASAの「アルテミス計画」の一部でもある。

月面に着陸した後、搭載されている装置が2週間あまり稼働し、主に月の塵(ちり)やレゴリス、浮石や鉱物の破片を収集する。

ブルーゴーストは、月の東端にあるラトレイユ山の近くに着陸する見込み。ラトレイユ山は火山のような地形をしており、幅約483キロを超える危難の海(危機の海)と呼ばれる盆地にある。

ブルーゴーストのエンジニアらは、着陸後に収集されるデータと、取得する画像に期待を寄せている。

3月14日には月から見た日食を捉える予定だ。地球が月面から太陽を遮り、同着陸機は約5時間にわたり影に隠れるという。この日は地球の一部からは月食が見える。

エンジニアらはさらに、16日に月での日没を撮影し、月面着陸した最後のアポロ宇宙飛行士が初めてスケッチした塵の浮遊現象を検証したい考えだ。

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