皆既月食と同時刻、月面ではブルーゴーストが日食を撮影 「ダイヤモンドリング」捉える

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皆既食の直後、ブルーゴーストは「ダイヤモンドリング」効果を示す日食の様子を捉えた/Firefly Aerospace

皆既食の直後、ブルーゴーストは「ダイヤモンドリング」効果を示す日食の様子を捉えた/Firefly Aerospace

(CNN) 地球上の一部地域で皆既月食が観測された14日未明(米国時間)、月面では着陸船「ブルーゴースト」が異なる視点からこの天体ショーを捉えていた。宇宙空間に炎の輪のように浮かび上がる日食だ。

米民間企業ファイアフライ・エアロスペースによると、今月2日に月面着陸を果たしたブルーゴーストは米東部時間午前4時半ごろ、太陽と地球、月が一直線に並ぶ様子を撮影した。

ブルーゴーストが捉えたのは「ダイヤモンドリング」と呼ばれる現象で、皆既日食の直前と直後に太陽の光がわずかに漏れる様子を指す。

ファイアフライは、ブルーゴーストが日食中に連続撮影した複数の画像をつなぎ合わせた映像も公開。映像には真っ赤に染まったブルーゴーストの機体が映っている。太陽光は地球の大気を通過して屈折し、月面上に影を落としている。

ブルーゴーストの主任技術者ウィル・クーガン氏はメールで、「ファイアフライのブルーゴースト月面着陸船は14日、月面で稼働中に皆既日食の(高精度)画像を初めて撮影する希少な機会を得た」などとコメントした。

ファイアフライはX(旧ツイッター)への投稿で、地球へのデータや画像の送信に使われるXバンドアンテナは皆既日食の暗闇の中で低温にさらされたと説明。温度が上昇してから画像の送信が可能になったと明らかにした。

宇宙船が月面から日食を捉えた例は歴史上、他に一例しかない。アポロ計画に備えたデータ収集を目的に月面へ送られた米航空宇宙局(NASA)の着陸船「サーベイヤー3号」は1967年、他の天体から見た日食を初めて撮影した。

ブルーゴーストは1月15日に地球を離れて以来、宇宙空間の旅を記録しながら、月と地球の息をのむような画像を捉えている。次は3月16日に月の夕暮れを撮影する予定だ。

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