太古に生きた「恐怖のクロコダイル」、恐竜食べるほどに巨大化 科学者が分析

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絶滅したワニ類の大小様々な頭骨を分析する科学者ら/Márton Rab/University of Tübingen

絶滅したワニ類の大小様々な頭骨を分析する科学者ら/Márton Rab/University of Tübingen

新たな分析では、絶滅した複数のワニ類のデータを盛り込むことで、塩水への耐性といった特徴が系統の中にどのように出現するかを確かめた。その結果、塩水への耐性は多くのワニ類の中でかなり古い特徴として現れるものの、アリゲーターの仲間からは二次的に失われていったことが分かったという。論文著者で独テュービンゲン大学の地球科学研究所の講師を務めるマートン・ラビ博士が明らかにした。

塩水に関しては、中程度の耐性であっても太古のワニたちに大きな恩恵をもたらしただろうと、米フォーダム大学で生物科学部を統括するイーボン・ヘッカラ教授は指摘する。気候変動による海面上昇などで環境が激変しても、そうした耐性を獲得することで絶滅を免れたと考えられるからだ。同教授は今回の研究に関与していない。

この他、最古のアリゲーターは同時代の他のワニ類より格段に小さかったことも明らかになった。現在の種のように比較的大きな体へと進化し始めたのは約3400万年前で、地球が寒冷化し、競合する種が絶滅した後だった。

初期のアリゲーターが小型だった点も、デイノスクスが決して一般的に呼ばれているような「グレーター(より大きな)・アリゲーター」ではなかったことを示す手掛かりとなっている。デイノスクスはアリゲーター類が進化する前、ワニの系統図の中で枝分かれした種である公算が大きいと、前出のラビ氏は指摘した。

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