「氷上のF1」ボブスレーで戦う最速の男たち

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短距離走の練習では、スタート時の状況に近付けるためおもりをつけて行う

短距離走の練習では、スタート時の状況に近付けるためおもりをつけて行う

そうそうたる成績を残してきた2人だが、練習は過酷だ。特にオフシーズンのトレーニングは厳しい。

「ウィンタースポーツの選手の体は夏に作られるんだ。みんなが太陽の下で寝そべっている夏に、僕らは汗をかかなくてはならない」とフロルシュッツ選手は言う。夏のトレーニングは1日計7時間。休むのは週に1日だけだという。

加速しながら滑走するそりを操るパイロットに求められるのは、優れた反射神経だ。「コースに沿って滑っていくように努めるだけ。本当に必要なのはチームワークだ」とフロルシュッツ選手は言う。

クスケ選手は滑走中は空気抵抗を減らすため、ひたすら体を丸めている。だがコーナーでは体重を生かして、パイロットの舵取りを支援する。

強豪国ドイツを牽引(けんいん)してきた名パイロット、アンドレ・ランゲ選手が引退した今、クスケ選手と自分のコンビで金メダルを取りたいとフロルシュッツ選手は言う。「僕らの最大の目標は世界選手権とオリンピックで優勝することだ。僕らは強いチームだ。このチームなら世界のトップに立てる可能性が十分ある」

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