アメフト選手の健康に関する大規模研究、ハーバード大に依頼へ
(CNN) アメリカンフットボールの選手が長年の競技生活の中で脳などに障害を負うケースが、近年論議を呼んでいる。米ナショナル・プロフットボールリーグ選手協会(NFLPA)は近く、選手のけがや病気に関する大規模な研究を米ハーバード大学に依頼する方針だ。
CNNが入手した提案書によると、リーグの収益から1億ドル(約90億円)を出資し、10年間かけて選手のけがや病気の診断、治療、予防方法を探る。2月3日の王者決定戦「スーパーボウル」を前にNFLPAが31日に開く記者会見で、正式に発表する予定だ。
まとめ役となる研究者のひとり、ハーバード大医学部のリー・ナドラー博士によると、亡くなった元選手の脳などを調べる研究はこれまでもあったが、現役選手らを対象とする本格的な研究は初めて。
今回の研究では脳だけでなく心身のあらゆる側面に目を向け、選手の生涯を通した健康状態を追跡するのが特徴だという。アメフト選手は引退までに、慢性的な痛みやリウマチ、関節の損傷、うつ病、糖尿病、心臓疾患、脳しんとうに関連した認知症など、さまざまな症状を示すことがある。