ダイアナ妃「お気に入り」の白いドレス、ロンドンで競売に
(CNN) 英国のダイアナ元皇太子妃が生前、特に気に入っていたとされるドレスが現地時間3日、ロンドンで競売に掛けられる。
光沢のある白い生地に金や水晶、真珠の装飾を施したドレスで、そろいのヘアバンドやペチコート、取り外し式のそでがセットになっている。ダイアナ妃のウェディングドレスなどを手掛けたエマニュエル夫妻が、20世紀初頭のバレエ団「バレエ・リュス」の雰囲気を取り入れてデザインした。同妃は1986年、赤十字のチャリティー・ファッションショーでこのドレスに目を留めたという。
競売を主催するケリー・テーラー・オークションズのオーナー、テーラー氏は「小さな女の子が描いたお姫様の絵に登場するようなドレスだ」と話す。ダイアナ妃は当時のドイツ大統領の公式訪問やロイヤル・オペラ・ハウスでの観劇、映画のプレミア上映会など、公の場で何度もこのドレスを着用した。ヘアバンドの代わりにティアラを着けるなど、アクセサリーでアレンジすることも多かった。
出品者は米国の収集家。ドレスをチャリティーに活用し、最近は英ケンジントン宮殿に貸し出していたが、こうした役割を「次の人に引き継ぎたい」と話しているという。
テーラー氏によると、予想落札価格は13万ドル(約1300万円)。同氏がこれまでに扱ってきたダイアナ妃のドレスは、デザインの美しさや歴史的な価値、本人がよく着ていたか、その写真は残ってるかなどによって、5万~50万ドルの値が付いた。
今年3月には、ダイアナ妃が米ホワイトハウスでの初の夕食会に招かれ、米俳優ジョン・トラボルタさんと踊った際に着ていたベルベットのドレスが競売に掛けられた。落札した男性は、けがをした妻を慰めるためにこのドレスを贈りたいと話していた。