ブラジルW杯観戦、宿泊先はリオのスラム街?
何より心配なのは治安だ。リオのスラム街は数年前まで、麻薬王たちが仕切っていた。警察が摘発作戦に乗り出して暴力組織の排除を図ってきたが、成功したとは言い切れず、今も多くの地区で定期的に銃撃戦が起きる。リオ最大のスラム街、ロシーニャでは先週、麻薬密売人のグループが警察施設を銃撃した。
現場近くで外国人観光客に部屋を貸している女性は、「行ってはいけない場所を知っておくこと、ルールを守ることが重要。麻薬を使ったり女の子を連れて来たりしてはだめ」と話す。
米ロサンゼルス出身のエリオット・ローゼンバーグさんはワールドカップに向け、外国人用の貸し部屋を掲載するウェブサイトを開設した。大会期間中に訪れる外国人は約60万人に上ると推定され、大きな需要が見込まれる。
スラム街での滞在は宿泊料の安さや丘からの眺めに加え、「本当のリオ」が味わえる体験も魅力だと、ローゼンバーグさんは話している。