無人機が全米オープン会場に、操縦者を逮捕
ニューヨーク(CNN) ニューヨーク市警察は3日、同市で開催中のテニスの4大大会、全米オープンの試合会場の上空で無人機を飛ばした男(36)を危険行為などの容疑で逮捕した。
警察が無人機に気づいたのは3日の午後9時ごろ。飛んでいたのは当時は使われていなかったコートの近くだったが、別のコートでは女子シングルスの準々決勝が行われていた。
最近、米国では無人機の利用をめぐるトラブルが続発している。
8月にはイエローストーン国立公園で、観光客が飛ばした無人機が同国立公園最大の熱水泉であるグランド・プリズマティック・スプリングに墜落。米国立公園局は6月に、国立公園内での無人機の使用禁止を発表したばかりだった。
また4月にはグランドキャニオンで、美しい日没の風景を楽しんでいた観光客が騒音を出す無人機に観光を邪魔される被害が発生。ユタ州のジオン国立公園では、オオツノヒツジの群れが無人機に驚いて逃げ出すところが目撃されている。
米連邦航空局(FAA)は、米国内では今後5年のうちに軍用以外の用途で約1万機の無人機が利用されるようになるとみている。
ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員は「ニューヨーク市は商用及び趣味の無人機の無法地帯になっている」と主張。8月にはFAAと商務省に対し、年内に無人機規制を行うよう求めた。
米国では35の州で無人機規制の法整備が検討されているが、実際に法律が成立したのは5州にとどまる。