「生きたまま大蛇にのまれる」の予告は期待外れ 米テレビ
(CNN) 「生きたまま大蛇にのまれる」――米国の爬虫(はちゅう)類学者、ポール・ロソリー氏がそう予告していたテレビ番組が、7日に米国で放映された。実際にはのみ込まれずに終わり、視聴者から「期待外れ」との批判が相次いだ。
ロソリー氏は南米アマゾンの西部で巨大なヘビ、アナコンダとの対決シーンを収録。特殊なスーツとヘルメットを着けて生きたままのみ込まれる映像を、米ディスカバリーチャンネルの番組で披露すると予告していた。
番組の中でロソリー氏はアナコンダに締め付けられたものの、実際にのみ込まれはしなかった。
ディスカバリーチャンネルは声明で、「アナコンダはロソリー氏を1時間以上にわたって締め付け、頭部を狙ってきた。そのまま続けると同氏が大変な重傷を負うことが明らかになったため、実験を中止せざるを得なかった」と説明。ロソリー氏はのみ込まれる意思を固めていたとしたうえで、「本人とアナコンダの安全を最優先した」と強調した。
ロソリー氏は番組放映前の予告で、アナコンダの体内に1時間とどまったと主張。閉所恐怖症なので苦しかった、と振り返り、「大きく開いた口が見えたのを最後にすべてが真っ暗になった。アナコンダに巻き付かれて持ち上げられ、スーツが裂けるのを感じた。両腕をもぎ取られるようだった」などと話していた。
番組自体も演出過剰だったとの声が上がっている。ある視聴者は「大音量の音楽を流し、アクション映画のように短いシーンをつなぎ合わせるなど、実際には何も起きていないのに盛り上げようとする演出ばかりが目立った」と指摘した。
ロソリー氏は「番組には体長5.5メートルのアナコンダが登場したが、アマゾンで8メートルほどのアナコンダに遭遇したこともある」と語り、次回はさらに巨大な対決相手を探したいとの意向を示している。