「白人ばかり」のアカデミー賞、リー監督らがボイコット表明
(CNN) 米アカデミー賞で演技部門の候補者が全員白人だったことに対し、黒人の映画監督スパイク・リーさんが18日、抗議のため来月28日の授賞式には出席しないと表明した。
今年のアカデミー賞候補は今月14日に発表され、演技部門は昨年に続いて白人が独占した。リーさんはインターネットの画像共有サービス「インスタグラム」に「2年連続で20人の候補全員が白人だなんて、どうしてそんなことが起こり得るのか」と書き込んだ。
リーさんは1989年の「ドゥ・ザ・ライト・シング」や92年の「マルコムX」など、人種差別との闘いを描いた作品の監督として知られる。
インスタグラムでは、この日が米公民権運動の指導者、キング牧師の生誕記念日に当たることに言及。たとえ身の安全や分別、世間の評判を犠牲にしても「自分の良心が正しいと告げているがゆえに取らなければならない立場がある」という同牧師の言葉を引用した。
また、ハリウッドにおける人種差別との真の戦いはアカデミー賞でなく、「映画スタジオやテレビ局、ケーブルテレビ網の重役室にある」と主張。どの作品を実際に製作するかという決定権を握る重役の中に人種的少数派はいないと指摘し、少数派が加わる日が来るまでアカデミー賞候補は「真っ白のまま」だろうと訴えた。