バミューダ諸島はアメリカ杯の波に乗れるか
ロンドン(CNN) 独ハンブルクや米ボストンといった都市が夏季五輪のような大規模で費用のかかるスポーツイベントの開催についてイライラをつのらせる一方で、バミューダ諸島では、世界最高峰の国際ヨットレース「アメリカ杯」の2017年の開催が決まり、街はお祝いムードに包まれた。
5年間にわたるリセッション(景気後退)をへて、バミューダ諸島は、世界でも最も古くから続くとされるスポーツイベントが経済状況を上向かせてくれるのではと期待を寄せている。バミューダ諸島は英国の海外領土で、米ノースカロライナ州の東に位置し、青い海とピンクの砂浜で知られる。
イベントを統括するアメリカ杯バミューダ諸島(ACBDA)のマイケル・ウィンフィールド最高経営責任者(CEO)は「我々はアメリカ杯が新しい機会への懸け橋となるとみている」と指摘、バミューダ諸島に対する見方を変えることになるのではなどと述べた。
ウィンフィールド氏によれば、2014年にバミューダ諸島が米サンディエゴを破ってアメリカ杯の開催地となって以来、すでにかなりの景気の上向きを目にしているという。
スポーツ界の目は来年6月、バミューダ諸島に注がれるだろう。来年6月にバミューダ諸島のグレート・サウンドで、ディフェンディングチャンピオンの「オラクル・チーム・USA」が予選大会「ルイ・ヴィトン・アメリカ杯ワールドシリーズ(WS)」を勝ち抜いた勝者と対戦する。
主催者は、出場チームの到着や訪問客、メディアでの露出、高価なスーパーヨットとその持ち主の到来が島の経済を上向かせてくれると期待を寄せる。ロイヤル・ナーバル・ドックヤードでは、イベントのための新しい施設が約3万6000平方メートルの造成地の上に建設中だ。
アメリカ杯の最高責任者、ラッセル・クーツ氏は「アメリカ杯は、沖合から陸上に近いところでのスタジアムスタイルのレースという動きの最前線だ。2017年にレースが行われるバミューダ諸島のグレート・サウンドのコースは来年のアメリカ杯にとって理想的なステージだ」と述べた。