荒れ放題のリオ五輪スタジアム、管理責任で関係団体が対立
リオデジャネイロ(CNN) ブラジル・リオデジャネイロのマラカナン・スタジアムと言えば、1950年と2014年のサッカーワールドカップ(W杯)決勝戦が行われたサッカーファンにとっての「聖地」。昨年のリオ五輪で開会式と閉会式の舞台となったことでも知られる。ところが五輪閉幕から半年、スタジアムに人気はなく、すっかり荒れ果てている。
スタジアムの管理をめぐり、五輪組織委員会とリオデジャネイロ州、そして民間企業のマラカナン社の間で対立が起きているからだ。
サッカーファンの声援も聞かれなければ、スタジアムの見学ツアーも中止された。最近では高価な設備や貴重な記念物が盗まれるという事件が起きた。
緑の芝生は虫の被害に遭って茶色く枯れ、窓は割れ、扉は打ち壊され、7万8000の座席の1割近くも消えてしまっている。
1月下旬には、料金未払いが原因でスタジアムへの電気の供給も止められた。電力会社によれば、未払い総額は300万レアル(約1億800万円)近いという。