映画の中の「宇宙人」 姿かたちの変遷をたどる
ウォマック氏によれば、触手を持つエイリアンはSF内に登場することの方が多い。湿った音を立てて歩く頭足類のエイリアンという描写には長い伝統があり、20世紀初頭の怪奇作家ラヴクラフトの作品以前にまでさかのぼるという。
20年後の映画やテレビに登場するエイリアンは、今日のスクリーンに侵入しているものと大差ないとみられる。ファッションが周期的に繰り返すのと同様、一部のエイリアンも必ず回帰してくるだろう。
ウエストモア氏は「宇宙人のイメージ、もしくは宇宙人のイメージや象徴とされるものは、時の始めからさまざまな歴史文化の芸術のなかに現れてきた」と述べる。
酸性の体液を持ち不気味な音を立てるギーガー氏のエイリアンから、映画「E.T.」に登場する友好的なしわしわの宇宙人に至るまで、手足と目や口を備えた宇宙人は今後も引き続きテレビや映画に現れるだろう。
少なくとも本物の宇宙人が地球に到着するまでは。