トランプ発言に全米のNFL選手が抗議、国歌斉唱に起立せず
(CNN) 米プロフットボールリーグ(NFL)試合前の国歌斉唱に関するトランプ大統領の発言に反発して24日、全米で選手たちが国歌斉唱の際に片ひざをついて起立を拒んだり互いに腕を組んだりして団結の意思を示した。
NFLでは昨年、クォーターバック(QB)のスター選手として知られるコリン・キャパニック選手が社会的・人種的不平等に抗議して国歌斉唱の際の抗議活動を展開。トランプ大統領はそうした選手を攻撃する発言をツイッターで連発していた。
24日の試合では、ボルティモア・レイブンズのテレル・サグス、タンパベイ・バッカニアーズのマイク・エバンズといったスター選手を含む多数の選手が、キャパニック選手にならって国歌斉唱の際に片ひざをついた。
ニューイングランド・ペイトリオッツ、ジャクソンビル・ジャガーズ、クリーブランド・ブラウンズ、デンバー・ブロンコス、マイアミ・ドルフィンズといった主要チームでも選手たちが起立を拒否。ピッツバーグ・スティーラーズの選手たちは、国歌斉唱が終わるまで1人を除いて球場に姿を見せなかった。シアトル・シーホークス、テネシー・タイタンズの選手も国歌斉唱の間は入場しなかった。
トランプ大統領は同日のツイッターで選手のそうした抗議行動を改めて批判し、国歌斉唱で起立しないような選手は解雇するべきだと言い放った。23日にもNFLチームのオーナーに対し、国旗に敬意を表さないような「サノバビッチ(ろくでなし)」は解雇しろと発言していた。
これに対してあるNFL関係者はCNNに、「リーグ全体を横断してオーナーやコーチや選手が結束し、自分たちにとって何が最善かを判断した」と強調。「もしトランプ大統領がNFLを分断させられると思うのなら、それは間違いだ」と言い添えた。