憎悪犯罪自作自演の容疑で逮捕の米俳優、検察が起訴取り下げ

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米人気ドラマ「エンパイア 成功の代償」の俳優、ジャシー・スモレットさん/Ashlee Rezin/Chicago Sun-Times via AP

米人気ドラマ「エンパイア 成功の代償」の俳優、ジャシー・スモレットさん/Ashlee Rezin/Chicago Sun-Times via AP

(CNN) 米人気ドラマ「エンパイア 成功の代償」に出演していた俳優のジャシー・スモレットさん(36)が米シカゴで憎悪犯罪(ヘイトクライム)を自作自演したとして起訴された事件で、検察は26日、スモレットさんに対する起訴を全て取り下げた。

スモレットさんは、知人2人に依頼して自分を襲撃させ、警察に虚偽の通報をしたとして2月に逮捕され、16件の重罪で起訴されていた。

シカゴのラーム・エマヌエル市長はCNNの取材に対し、スモレットさんが憎悪犯罪の被害者を演じて自分の俳優としてのキャリアを宣伝しようとしたと主張。有名人でなければ対応は違っていたはずだと述べ、起訴取り下げは不当だと訴えている。

これに対して検察側は、スモレットさんが保釈金を全額没収され、社会奉仕活動も行っていることから、起訴を取り下げることにしたと説明した。

スモレットさんは保釈金1万ドルを没収されることに同意し、23日と25日に計16時間のボランティア活動を行っていた。

検察は、スモレットさんに重罪の前科はなく、危険人物でもないと指摘し、同様のケースは5700件に上っており、スモレットさんは有名人だったために注目されたにすぎないと説明する。ただし、スモレットさんが無実だったと思うかと尋ねられると、「そうは思わない」と言い添えた。

弁護側は、スモレットさんが襲われたのは事実だったとする主張を変えていない。26日に出廷して起訴の取り下げを告げられたスモレットさんは報道陣に対し、「私は最初から一貫して真実を語っていた」と述べ、うそをついたことはないと強調した。

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