米連邦裁、香港の元閣僚に禁錮3年 アフリカ首脳らへの贈賄罪
香港(CNN) 香港政府の元閣僚、何志平被告(69)がアフリカの政府首脳らに賄賂を贈った罪に問われていた米国での裁判で、ニューヨークの連邦地裁は25日、同被告に禁錮3年、罰金40万ドル(約4400万円)の刑を言い渡した。
何被告は2017年11月、ニューヨークの空港で連邦捜査局(FBI)に逮捕され、昨年12月に汚職や資金洗浄の罪7件で有罪の評決を受けていた。
それぞれの罪状に最大5~20年の刑期が定められていることから、3年の量刑は異例の軽さとの見方が強い。
判事は賄賂が途上国に及ぼす「破壊的」な悪影響を指摘する一方、被告が収監中に受刑者の学習指導にあたるなど、奉仕活動に携わってきた功績を考慮したと述べた。
何被告は米国の大学を出て眼科医となり、台湾の女優と結婚。香港では成功者として名を知られていた。政府の民政事務局長を務めた後、中国のエネルギー大手、華信能源(CEFCチャイナ・エナジー)が出資する非政府組織(NGO)のトップに就任した。この立場でチャド大統領に200万ドルの賄賂を渡し、ウガンダ外相への50万ドルの支払いを手配するなど、ニューヨークの国連本部を舞台に贈賄を繰り広げた。
裁判では自らの行為に対して、強い後悔の念をにじませる様子がうかがえた。