NZラグビーのスター選手、中国のウイグル弾圧を非難 「悲しい時代」
香港(CNN) ラグビーのニュージーランド代表で活躍したソニー・ビル・ウィリアムズ選手が23日、自身の公式ツイッターで中国政府による少数民族ウイグル族の人権弾圧を非難するコメントを投稿した。
ウイグル族への弾圧をめぐっては英イングランド・プレミアリーグのアーセナルに所属する元ドイツ代表、メスト・エジル選手も現状を批判する投稿を先ごろ行っており、世界的なアスリートによる問題提起が相次いだ形だ。
ウィリアムズ選手は、中国国旗と同じように塗られた手が東トルキスタンの旗を示す水色の手をつかむ画像を投稿。つかまれた水色の手からは真っ赤な血が流れ、指の先から滴り落ちている。東トルキスタンはイスラム教徒が大半を占めるウイグル族の一部が使用する地名で、自分たちの住む新疆ウイグル自治区を指す。
画像には「悲しい時代だ。経済的利益が人間性よりも優先されてしまうとは」とのコメントが添えられている。ウィリアムズ選手は2009年にイスラム教に改宗。今年1月にニュージーランド・クライストチャーチで起きたモスク(イスラム教礼拝所)襲撃に対しても、イスラム教徒の立場から発言を行っていた。
同選手はニュージーランド代表で11年と15年のワールドカップ(W杯)連覇に貢献した。先月にはカナダ・トロントを拠点とするトロント・ウルフパックと、2年間で1000万ドル規模の契約を結び、ラグビー選手の世界最高額を記録したとして話題になった。
ウイグル族の問題に関して、米国務省は中国当局が最大200万人を拘束したとの見解を示す。一部からはこれらのウイグル族の収容施設を捕虜収容所と形容する声も上がっている。
中国政府は長年、収容所は職業訓練施設だと主張してきた。
It’s a sad time when we choose economic benefits over humanity#Uyghurs pic.twitter.com/F5EIWIOY7n
— Sonny Bill Williams (@SonnyBWilliams) 2019年12月22日