オリビア・デ・ハビランドさん死去、104歳 「風と共に去りぬ」最後の出演者
(CNN) 1939年の映画「風と共に去りぬ」のメラニー役で知られ、アカデミー賞を2度受賞した女優オリビア・デ・ハビランドさんが死去した。104歳だった。広報担当者がCNNに明らかにした。
広報担当者によると、デ・ハビランドさんはフランス・パリの自宅で26日に死去した。自然死だったという。パリには60年以上も前から住んでいた。
往年の名作映画でスター女優として活躍したデ・ハビランドさんだが、1943年に映画会社ワーナー・ブラザーズとの契約をめぐって訴訟を起こし、この裁判で勝訴したことが、その後、大手映画会社と俳優との力関係を変えさせる転機となった。
1947年には「遥かなる我が子」でアカデミー主演女優賞を受賞。この舞台裏では妹のジョーン・フォンテインさんとの確執も脚光を浴びた。
やはりアカデミー賞受賞女優だったフォンテインさんは、2013年に96歳で死去した。
「風と共に去りぬ」の一場面/Mary Evans/AF Archive/Everett Collection
デ・ハビランドさんは1916年7月1日、東京で英国人の両親のもとに生まれた。母親は、2人の娘が病気がちだったことから英国に戻ることにしたが、途中で経由した米カリフォルニア州にそのまま落ち着いた。
舞台での活躍を経て、19歳だった1935年、ハリウッド映画「真夏の夜の夢」でデビュー。1930年代に小説が大ヒットしていた「風と共に去りぬ」の映画化に当たっては、あらゆる女優が主人公スカーレット・オハラの座を狙っていたが、デ・ハビランドさんだけは最初からメラニー役に目を付けていたという。
「女相続人」で2度目のアカデミー主演女優賞を受賞し、70年代から80年代にかけて映画や舞台で活躍。80年代後半に女優業を引退し、2017年には101歳で、英エリザベス女王から「デイム」の称号を与えられていた。