「ネヴァーマインド」の裸の赤ちゃん、ニルヴァーナを提訴 「児童ポルノ」と主張
(CNN) 米ロックバンド、ニルヴァーナのアルバム「ネヴァーマインド」のジャケットに裸の赤ちゃんの姿で登場する男性が、この写真は児童ポルノであり「性的搾取」に当たるとして、同バンドを提訴した。
アルバムのジャケットには、当時赤ちゃんだったスペンサー・エルデンさん(30)が、1ドル札をじっと見ながら裸で水中を泳ぐ姿が写っている。アルバムの発表後、この写真はロック史に残る画像となった。
しかし、エルデンさんの弁護士は24日にカリフォルニア州連邦地裁に提出した訴状で、この写真はポルノに当たると主張。エルデンさんが「生涯にわたる損害」受けたとしている。
被告となっているのは存命中のニルヴァーナのメンバー、リードボーカルだった故カート・コバーンさんの遺産管理人、および複数のレコードレーベル。エルデンさんは各被告に損害賠償15万ドル(約1650万円)や訴訟費用を請求し、被告らが「商業的児童ポルノを故意に作成、所有、宣伝した」と主張している。
訴状では、写真に1ドル札を使用したことで赤ちゃんが「性労働者」のようになっているとして、エルデンさんが性的対象として扱われたとも主張している。
エルデンさんは成人してから何度かこの写真を再現する一方、インタビューではアルバムジャケットの人気に不快感を覚えると示唆してきた。
ネヴァーマインドとそこに収録されたシングル「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」はヒット作となり、米国でグランジロックの人気に火がつく一因となった。このアルバムは内容もデザインも称賛されたが、アルバム発表から3年後にバンドリーダーだったカート・コバーンさんが米シアトルで自殺。その後、残りのメンバーは解散した。