米国体操協会、医師の性的虐待で被害者との和解成立 433億円支払いへ
裁判では被害者らが、USAGやUSOPCに訴えても放置されたと証言した。さらに司法省の調査で、連邦捜査局(FBI)による対応の遅れや隠ぺい工作も指摘されている。
和解の条項には、被害者からUSAGの理事会に1人、競技の安全と選手の健康に関する2つの委員会に各1人の席を設けること、選手の安全や不正行為の通報を巡る研修、執行体制の改革を進めることが盛り込まれた。
最初に被害を訴えた元体操選手のレイチェル・デンホーランダーさんは、和解に盛り込まれた改革を見届けたいと話し、「本当の修復作業は始まったばかりだ」と述べた。
被害者の弁護士は13日、「歴史的な和解」を歓迎する声明を発表。公の場で声を上げた被害者らの勇気と粘り強さで勝利をつかむことができたと強調した。
同弁護士はまた、ナサー受刑者らの捜査を怠ったFBI要員を刑事訴追するべきだと主張した。