チェスのロボット、対戦相手の少年の指を折る モスクワ
(CNN) ロシアの首都モスクワで先週行われたチェスの対局で、ロボットが対戦相手の少年の指を折る事故があった。モスクワ・チェス連盟のセルゲイ・ラザレフ会長が国営タス通信に明らかにした。
ラザレフ氏によると、少年は自分の手を指した後、ロボットに反応する時間を与える必要があったが、少年が急いだため、ロボットが少年をつかむ結果になったという。
ラザレフ氏は「ロボットは少年の指を折った。もちろんこれは悪いことだ」と指摘。「このロボットは我々が借りたもので、長年にわたり多くの場所で専門家によって展示されてきた。運用者は何らかの欠陥を見落としていたようだ」とも述べた。
少年は指にギプスをはめ、大会出場を継続したという。この事故が起きたのは今月19日だった。
ラザレフ氏は「我々は連係して事実関係の把握に当たり、可能な限りあらゆる方法で(少年の家族を)支援する。ロボットの運用者は再発防止に向け、安全対策の強化を検討する必要があるだろう」としている。
テレグラムのチャンネルに公開された動画には、ロボットが少年の指をつかむ場面が映っている。少年は短時間もがいた後、その場に居合わせた数人に助けられ、対局用のテーブルから離れた場所に連れて行かれた。
このチェス大会は今月13日から21日にかけてモスクワで開催された。