フランスの伝説的映画監督、ジャンリュック・ゴダール氏死去 91歳
(CNN) フランスとスイスの国籍を持つ映画監督で、1950年代後半から60年代にかけてのフランスの映画運動「ヌーベルバーグ」で重要な役割を果たしたジャンリュック・ゴダール氏が死去した。91歳だった。仏紙リベラシオンが訃報(ふほう)を最初に伝えた。
同国のマクロン大統領はツイッターでゴダール氏を追悼。フランスは「国の至宝」を失ったと述べた。
ゴダール氏の長編映画デビュー作となった60年の「勝手にしやがれ」は、淡々とした即興的な撮影法が称賛を浴びた。そうした手法は同氏の作風の代名詞となった。
その後は人の気まぐれや侮辱など、複雑なテーマを中心に据えた作品を撮った。
後年の際立った作品には女性らしさと自然、宗教を探求した「パッション」(82年)、「カルメンという名の女」(83年)、「こんにちは、マリア」(85年)の3作などがある。
その長いキャリアの中でゴダール氏は仏セザール賞の名誉賞を87年と98年に、米アカデミー賞の名誉賞を2010年に受賞している。