陰謀論者に1400億円の支払い命じる、小学校乱射遺族への賠償で 米陪審
(CNN Business) 米コネティカット州の裁判所は12日、右派の陰謀論者として知られるトークショー司会者アレックス・ジョーンズ氏に対し、9億6500万ドル(約1400億円)の賠償金をサンディフック小学校銃乱射事件の被害者の親らに支払うことを命じる決定を下した。数週間に及んだ裁判では、深刻な損害が陰謀論者のうそによってもたらされていたことが明らかになった。
賠償金支払いの対象とされたのは、事件の被害に遭った8家族と最初に現場に駆け付けた連邦捜査局(FBI)の捜査員1人。今回の決定でジョーンズ氏の運営するメディア「インフォウォーズ」は規模縮小もしくは消滅に追い込まれる可能性がある。
インフォウォーズは長年、主要な陰謀論の中心となっており、トランプ前大統領もその役割を歓迎する姿勢を見せていた。
原告の被害者家族らは2018年にジョーンズ氏と同氏の会社でインフォウォーズの親会社である「フリー・スピーチ・システムズ」を提訴した。今回の決定は長きにわたる訴訟の重要な節目と言える。
ジョーンズ氏は児童ら26人が死亡した12年のサンディフック銃乱射事件について、演出されたものだとする根拠のない発言を繰り返していた。被害者の家族や救助隊員は「役者」だとも述べていた。