「サッカーの王様」ペレに別れ、スタジアムから葬列が出発 大勢の人見送る
(CNN) サッカー界のレジェンド、ペレ(本名エドソン・アランテス・ド・ナシメント)さんの葬列が3日、ブラジル・サンパウロ州にあるサントスFCの本拠地スタジアムを出発し、多くの人が沿道から別れを惜しんだ。
葬列は100歳になるペレさんの母親セレステ・アランテスさんの家がある通りなどを経て墓地まで続いた。多くの市民が沿道から旗を振ったり称賛する声を上げたりしてひつぎを見送った。墓地で家族による葬儀が行われる。
サッカー・ワールドカップ(W杯)でブラジルを3回優勝に導いたペレさんは先月29日、結腸がんの進行に伴う多臓器不全で亡くなった。82歳だった。
消防車に棺が載せられ、葬列が進む/NELSON ALMEIDA/AFP/AFP via Getty Images
ペレさんの死が伝えられると世界中から追悼が寄せられ、2日に始まったサントスのスタジアムでの24時間の弔問には老若男女が詰めかけた。サントスによると、23万人超が足を運び、その多くがブラジルを表す黄色のジャージーを着ていたという。
ペレさんの弔問には就任したばかりのルラ大統領や、国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長も参列した。
ルラ大統領がペレ氏の妻のもとを訪れた=2日/Nelson Almeida/AFP/Getty Images
ペレさんの名は60年超にわたりサッカーと同義だった。ペレさんはW杯に4回出場し、3回の優勝経験を持つ唯一の選手だが、その功績はトロフィーの数や驚くべき得点記録を超えていた。
「ベートーベンが作曲のために、ミケランジェロが絵を描くために生まれてきたように、私はサッカーをするために生まれてきた」というペレさんの言葉はあまりに有名だ。
ペレさんは史上最高の選手の一人と広く認識されており、ブラジルではペレさんの死から3日間、国全体が喪に服した。