米大統領選巡る虚偽の主張、FOXニュース司会者らが「支持していた」 マードック氏認める
ニューヨーク(CNN) 米マスメディア企業FOXコーポレーションのルパート・マードック会長は、FOXニュースの番組司会者の一部について、2020年大統領選が盗まれたものだとする虚偽の主張を支持していたことを認めた。
大統領選で使用された投票集計機のメーカー、ドミニオン・ボーティング・システムズがFOXニュースを訴えている裁判の証言録取で述べた。
法廷文書を通じて公になった証言録取の中でマードック氏は、右派の立場をとるFOXニュース全体がトランプ前大統領による選挙にまつわる虚偽を支持していたとの見方を拒絶した。ただショーン・ハニティー、ジェニー・ピロ、マリア・バーティロモの各氏、さらに元司会者のルー・ダブズ氏が、選挙に関する虚偽を広めたことを認めた。
文書によると、番組司会者らの選挙を巡る放送中の立ち位置について問われたマードック氏は「一部のコメンテーターは(虚偽の主張を)支持していた」「今振り返れば、もっと強い姿勢でそれを非難していればよかった」と述べた。
またマードック氏は、FOXニュースの司会者、タッカー・カールソン氏の番組に大統領選に関する陰謀論を唱える実業家のマイク・リンデル氏を出演させたのは「間違い」だとも述べた。リンデル氏は21年1月の同番組出演時、ドミニオンに対する非難を繰り返したという。
リンデル氏の出演を許可し続けた理由を問われると、ビジネス上の判断だったと答えた。