マイケル・ケイン、俳優業の引退宣言 「執筆活動」に意欲
(CNN) 英国のベテラン俳優のマイケル・ケインさん(90)さんは14日、英BBC放送のラジオ番組に出演し、約80年間に及ぶ俳優業からの引退を表明した。
「引退するつもりと言い続けてきたが、今がその時期だ」と宣言。俳優としての最後の仕事は、今月初旬に公開された主演映画「ザ・グレート・エスケーパー」になることを確認もした。
「この映画は素晴らしい評判を得た」とも話し、「このまま立ち去った方が良いと考えた」と引退を決めた心境を明かした。
ケインさんは1950年代に舞台で俳優としてデビュー。映画への初出演は56年だった。芸名の「ケイン」は54年の映画「ケイン号の叛乱(はんらん)」にちなむ。
ケインさんによれば、今月公開された主演映画「ザ・グレート・エスケーパー」が最後の仕事となる/Pathé
スパイ、プレイボーイ、冒険家、教師や殺人犯など多彩な役柄をこなす演技力を誇り、「ミニミニ大作戦」「ダークナイト」「王になろうとした男」など多数の映画に出演。好色な運転手役を演じた66年のロマンチックコメディー映画「アルフィー」が評価を高める出世作ともなった。
アカデミー賞の助演男優賞を、86年の映画「ハンナとその姉妹」と99年の映画「サイダーハウス・ルール」で二度獲得している。93年には英国のCBE勲章を授与され、2000年にはナイトに叙された。
BBCのラジオ番組上で、計160作の映画にかかわったが、「いつも作家になりたかった」とし、書物を著していたことも明かした。「俳優はもう結構だが、執筆はする」との意欲を示した。