MS、米ゲーム大手の買収完了 英規制当局が最後のハードル取り除く
(CNN) 米マイクロソフト(MS)が、「コール・オブ・デューティ」などのヒット作を持つ米ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの買収を完了した。ハイテク業界で史上最大規模となる買収案件が成立した形だ。
MSは13日、米証券取引委員会(SEC)へ提出した文書で、アクティビジョンが自社の完全所有する子会社になったと明らかにした。
これに先駆け、英国の競争・市場庁(CMA)は規制上の最後のハードルを取り除き、買収計画を承認していた。
CMAは承認の決め手として、両社がクラウド経由でストリーミング配信されるゲームに絡む一部の権利を手放すことで合意した点に言及。これにより「競争価格とよりよいサービス」が可能になるとした。
MSは買収計画を2022年前半に発表したが、今年4月にCMAがこれに待ったをかけていた。
発表された時点での買収の規模は、690億ドル(現在のレートで約10兆3000億円)。
今年8月、MSとアクティビジョンは、クラウドゲーム部門での立場の強化につながるとの懸念に対応し、買収案を修正した。
具体的にはアクティビジョンが持つクラウドゲームの権利の一部をライバルのユービーアイソフト・エンターテインメントに売却するという内容だった。
アクティビジョン・ブリザードはビデオゲーム開発で世界有数の大手企業。代表作には「コール・オブ・デューティ」、「ワールド・オブ・ウォークラフト」、「オーバーウォッチ」などのタイトルがある。一方、家庭用ゲーム機「Xbox」シリーズを手掛けるMSは、ビデオゲームのサブスクリプションサービスを提供する他、クラウド上のビデオゲームの配信サービスも行っている。