大谷選手の元通訳、水原被告が司法取引に合意 26億円超の不正送金
(CNN) 大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳で長年の友人だった水原一平被告が、大谷選手の銀行口座から約1700万ドル(約26億4000万円)を不正に送金した罪を認め、司法取引に合意した。米司法省が発表した。
発表によると、水原被告は銀行詐欺罪と虚偽の所得申告の罪について、罪状を認める意向。
水原被告は2021年11日から24年3月の間に大谷選手のパスワードを使って銀行口座にログインし、大谷選手が知らないうちに無断でこの口座のセキュリティー手順を変更。およそ24回にわたり、大谷選手になりすまして銀行に電話したとされる。
裁判書面によれば、水原被告が不正に送金した額はおよそ1650万ドルだった。
検察は、水原被告がこの金を違法賭博の借金の返済などに充てていたと見ており、「被告人の詐欺と窃盗はとてつもない規模だった」「自分が大谷選手に信頼されている立場を利用した」と指摘している。
大谷選手の広報担当者はコメントを避けた。
検察などによると、水原被告は米国籍を持たないことから強制送還される可能性もある。
カリフォルニア州中部地区連邦検察がCNNに語ったところによると、水原被告は米国の永住権は保持している。
銀行詐欺の法定刑は30年以下の禁錮、虚偽の所得申告は3年以下の禁錮。
水原被告は2022年の税金110万ドル以上の滞納を認めており、米内国歳入庁(IRS)や国土安全保障省が捜査を進めている。