トランプ氏の機密文書裁判、無期延期に 証拠の扱いめぐる問題で
(CNN) トランプ前米大統領が機密文書を持ち出したとして起訴された事件で、フロリダ州の連邦地裁は7日、証拠となる機密の扱いをめぐる問題などを理由に、公判を無期限延期とした。
連邦地裁のキャノン判事は今月予定されていた初公判の中止を指示し、新たな日程を示さなかった。
キャノン氏は公判開始の時期について、少なくとも7月下旬までかかるとの見通しを示した。8件の申し立てについて判断を下す必要があるほか、国家安全保障にかかわる罪状には難題がともなうとも指摘した。
5月の開廷を見送ることには全員が同意したものの、新たな日程としては検察側が7月、トランプ氏側が8~9月を提案した。トランプ氏の弁護士らはかねて、11月の大統領前に裁判を開くのは「不公平」だと主張してきた。
トランプ氏側は、事件の捜査を主導したスミス特別検察官に政治的な動機があると批判し、スミス氏が不法に任命されたとの主張も展開している。キャノン氏は7日、この件で来月21日に審問を開く方針を示した。
トランプ氏側がバイデン政権と検察の結託を理由に連邦機関の記録開示を求めてきた件についても、来月24日から3日間の審問を設定した。
トランプ氏は4件の刑事事件で起訴されている。このうち不倫の口止め料をめぐる裁判がニューヨークの裁判所で始まり、本人も出廷しているが、機密文書事件を含む残り3件の裁判は現時点で日程が定まらず、大統領選後にずれ込む可能性も出てきた。