ボクシング女子、出場資格で物議の選手が金メダル パリ五輪

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金メダルを獲得し肩車されるアルジェリアのイマネ・ヘリフ選手/Peter Cziborra/Reuters

金メダルを獲得し肩車されるアルジェリアのイマネ・ヘリフ選手/Peter Cziborra/Reuters

(CNN) パリ五輪のボクシング女子66キロ級決勝が9日に行われ、アルジェリアのイマネ・ヘリフ選手が中国の楊柳選手を判定5―0で下して金メダルを獲得した。

会場の観客はアルジェリア国旗を振り、新王者を祝福した。

ヘリフ選手はアマチュアボクシングを統括する国際ボクシング協会(IBA)主催の世界選手権で2022年に準優勝を果たすなどの実績を誇る。

しかし今回の五輪ではネット上で拡散した誹謗(ひぼう)中傷の標的となった。有力な反トランスジェンダー論者や右派のコメンテーター、政治家が同選手を男性だとする誤った主張を展開。騒動を利用して性自認を巡るより広範な文化戦争を扇動した。

問題の発端はIBAが昨年3月、ヘリフ選手の世界選手権への出場を認めない判断を下したことだった。IBAは性別検査の結果としているが、検査の詳細な内容は明らかにしていない。

これに対し国際オリンピック委員会(IOC)は、IBAの検査を「恣意(しい)的」だと一蹴。ヘリフ選手の参加を支持する立場を取っていた。

IOCは以前から、五輪競技を統括する国際競技連盟の地位をIBAから剥奪(はくだつ)している。IBAに不正疑惑や財務上の問題があるというのがその理由だ。

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