世界最小の家? 「1平方メートルの家」で問題提起 独建築家
レメンツァル氏は自動車メーカーBMWの巡回プロジェクト「グッゲンハイム・ラボ」の協力を得て、インドのムンバイや米ニューヨークなど、人口が密集する都市へのツアーを計画している。現地で1平方メートルの家の建て方を教えるワークショップを開くという。参加費は無料だが、建てた家の活用法や参加理由を報告することが条件だ。
「この家で1日中過ごすのはつらいけれど、家を基地のような場所と考えたらどうだろう。公園が庭、街がリビングだと思えば、最高に大きな家になる」と、同氏は力を込める。
ウズベキスタンから米カリフォルニア州まで、世界各地の政府や一般市民から問い合わせが来ている。レメンツァル氏が将来の案として思い描いているのは、携帯端末との連携。各地に1平方メートルの家を建て、携帯端末でその場所を調べたり、鍵を開けて入ったりできるようにする。「どこかで落ち着きたい、集中したい、祈りたい、泣きたい。ほんの一瞬、あるいは一晩ひとりになりたい。そんな時に利用できたら」というアイデアだ。
同氏への問い合わせは、米アップルの本社があるカリフォルニア州クパチーノからも寄せられている。いつかこの家が「iHouse(アイハウス)」という製品になって、発売される日が来るかもしれない。