ウィキリークス事件、勾留中の米兵に高まる支援の輪
(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」創設者ジュリアン・アサンジュ容疑者が英ロンドンでエクアドル大使館の窓から演説を行った19日、ブラッドリー・マニング上等兵(24)は勾留817日目を迎えた。
アサンジュ容疑者が有名になるきっかけを作ったとも言われるマニング上等兵。米国の戦争にかかわる機密文書を大量に流出させた疑いで2010年5月に米軍によって拘束され、かつてアル・カポネも服役したという米カンザス州レブンワースの刑務所に収監されている。
米政府は、イラク戦争中にバグダッド近郊で情報分析を担当していたマニング上等兵が、大量の文書などをダウンロードしてウィキリークスに提供したとみている。ウィキリークスは10年夏からこの情報の公開に踏み切り、物議をかもした。
アサンジュ容疑者は過去2年の間、情報の提供者がマニング上等兵だったのかどうかについて注意深く口を閉ざしてきた。マニング上等兵自身もこの問題について黙秘を貫いている。
マニング上等兵は、情報をインターネットに流出させた罪や公文書窃盗、利敵行為など22件の罪に問われ、9月21日から公判が開かれる。利敵行為の最高刑は死刑だが、検察側は死刑は求刑しない意向だ。専門家は終身刑を言い渡される公算が大きいとみている。