スマホが作り出すのは「超人類」か「超馬鹿者」か
(CNN) スマートフォン(多機能携帯電話)が作り出すのは「超人類」か「超馬鹿者」か――。モバイル技術の可能性について論じた書籍の紹介記事をきっかけに、そんな論議が巻き起こっている。
論議の発端は、ベストセラーにもなった書籍「モバイル・ウェーブ」(マイケル・セイラー著)の内容を紹介するCNNの記事だった。
同書はチュニジアで抗議の焼身自殺をした青年の映像が携帯電話で撮影され、これをきっかけに2011年の民主化要求デモ「アラブの春」が北アフリカから中東に広がったことを例に挙げ、携帯電話は人間に「スーパーパワー」を与えたと指摘。スマートフォンは今や身体の一部となって世界の政治を変えさせる可能性を秘め、腐敗との戦いや物品購入、記憶の増強、教育向上、世界中の人たちの健康医療増進などに役立っているとした。
記事ではスマートフォンがアポロ11号の時を上回る演算処理能力を持つようになり、かつては想像できなかったような方法で人と人を結びつけていることも挙げ、スマートフォンのおかげで人類は「超人類」になりつつあると論じている。
この記事に対し、読者からは「スマートフォンのせいで私たちは超馬鹿者になっている」「車の後部座席に子どもを乗せて、携帯メールで『lol wut』などと書きながら赤信号を無視する人を見るがいい」などの反論が相次いだ。