携帯電話の誕生から40年、初の通話は?
クーパー氏はこの時のエンゲル氏の反応について、「彼が言ったことは正確には覚えていないけれど、しばらくの間沈黙が続いた」「きっと歯ぎしりしていたんだろう。彼は丁寧に電話を切った。その時のことを尋ねられると、覚えていないと言うんだ」と話す。
DynaTACが発売されるまでにはそれから10年かかった。当時の値段は3900ドル(現在のレートで約36万円)、重さは1キロを超え、長さは約30センチもあった。
今は84歳になったクーパー氏は、自分たちが作り上げた製品の進化にすべて満足しているわけではなさそうだ。「これほど何もかもが1台に詰め込まれるとは想像もしなかった。それが素晴らしいことなのかどうかは確信が持てない」「電話はあまりに複雑で使いにくくなり、本当に人々のものなのか、それとも技術者のものなのか、分からなくなった」