米監視活動暴露の記者、英紙を離れて新メディア立ち上げへ
ロンドン(CNN) オークションサイト大手イーベイの創業者ピエール・オミダイア氏は16日、米国家安全保障局(NSA)による監視活動を暴露した英紙ガーディアンのグレン・グリーンウォルド記者らと組んでネット上で新メディアを立ち上げることを明らかにした。グリーンウォルド氏はこれ以前にガーディアンを退社することを発表していた。
オミダイア氏は新メディアに個人的に出資するという。新メディアにはグリーンウォルド氏のほかに、ジャーナリストのジェレミー・スケーヒル氏、ドキュメンタリー映像作家のローラ・ポイトラス氏も参加する予定だ。
ベルリンを拠点に活動するポイトラス氏は、NSAの監視活動に関する報道でグリーンウォルド氏と組んだ。スケーヒル氏は民間軍事会社ブラックウオーターに関するルポの著者として知られる。
グリーンウォルド氏は現在、ブラジルに在住。15日にガーディアンを辞めることを発表するとともに、具体的なプロジェクトについては言及しなかったものの「ジャーナリスト人生で一度きりの夢のチャンスを提示された。ジャーナリストだったらとても断れないようなチャンスだった」と語っていた。
8月にはグリーンウォルド氏のパートナーであるデービッド・ミランダ氏がロンドンの空港で身柄を一時拘束される出来事があった。これについてグリーンウォルド氏は、自分をはじめとする機密情報を用いた調査報道に関わるジャーナリストが、英政府や同盟国に批判的な記事を書くのをやめさせるのが目的だとの見方を示すとともに、調査報道を続けるとの姿勢を明らかにしていた。