NSAの監視活動、規制を強化し継続を 米諮問委が提言
(CNN) 米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動について検討していた大統領諮問委員会は18日、活動の継続を提言する内容の報告書をまとめた。ただし、通話記録や電子メールに関連した情報の収集については、規制を強めて透明性を高める必要があるとした。
報告書の要旨では、「敵は複雑な通信技術の使用を通じて活動しており、NSAは我が国と同盟国の安全を守るために不可欠」だと指摘。提言は40項目からなり、米政府が国内外で情報収集を続けるに当たっての司法による監視強化や透明性の確保などを盛り込んだ。
さらに、政府は国家安全保障上のリスクだけでなく、市民のプライバシーや自由、他国との関係や貿易についても考慮しなければならないと述べ、外国人や他国の首脳らを監視する際には新たな制約を課すことを求めた。
外国人の監視は国家安全保障のみを目的とすべきであり、企業秘密の盗難といった経済問題への対応を目的とすべきではないとも提言している。
諮問委員会は、NSAの活動にかかわっていたエドワード・スノーデン容疑者による情報暴露を受けて米政府への批判が高まったことを受け、オバマ大統領が設置を指示した。
オバマ大統領は18日に委員会のメンバーと会って提言内容について報告を受けた。個々の提言を受け入れるかどうかは大統領が決断し、1月にも演説を行って方針を表明する。