韓国で食事風景のネット中継がブーム
アフリーカTVの広報担当、セリム・アン氏はこう語る。「3つの大きな理由があると考えている。韓国における単身世帯の増加と、それによる人々の孤独、そして過剰なダイエットブームだ」
それに韓国の人々は「個食」が嫌いだ。
「韓国人にとって、食事は極めて社会的な行為で他者と分かち合うものだ。韓国語で家族という言葉は、一緒に食事をする人々を意味する」と、梨花女子大学のパク・スンヘ教授は言う。パク教授は、食事中継は1人で食事するのを嫌う独り暮らし層から支持されているのではと考えている。
それは放送する側も実は同じだ。パクさんは「友人の多くが結婚してしまい、以前は孤独で退屈な生活を送っていた」と言う。
アン氏によれば、テレビのグルメ番組をまねして食事風景の生中継をする人が出てきたのは2009年ごろ。今では同社の5000チャンネルのうち、5%が食事中継だという。
パクさんはこのほど、昼間の勤めをやめた。食事中継と、アパレル業への進出を含む今後のビジネス展開に集中するためだ。
でも毎日6時間も中継をやっていたら、プライベートの生活を楽しむ時間がないのではないかと尋ねると、パクさんは「中継のほうがずっと楽しい」と答えた。